園長の部屋 第5回

植物公園のケツメイシ…エビスグサ

木漏れ日がほんの少し秋らしくなってきた薬草園。
ただいま、エビスグサが開花中です。

薬草としてのエビスグサ

エビスグサは、種子を利用する薬草です。
生薬名「決明子(ケツメイシ)」は、エビスグサまたはホンエビスグサの種子を乾燥させたものです。

日本へは享保年間(1716~1736)に中国から渡来し、民間薬として整腸、便通などのために
利用されてきました。一般には、ハブ茶として有名です。

エビスグサの栽培

植物公園では、平成22年度より、薬草栽培ボランティアでエビスグサの栽培をはじめました。
60株から約2kgの種子が収穫できました。1粒から平均約30gの種子が採れる計算です。
次々と花が咲き、種子が実っていくので、鞘が茶褐色に変色し完熟したものから随時収穫していきます。
収穫した鞘は、干して、中から種子のみを選別します。
こうした細やかな行程を経て、やっと種子が収穫されました。

  • 場所 薬草園
  • 更新日 2011年9月9日