園長の部屋 第33回

薬食同草~サラシナショウマ

サラシナショウマ
  • 学名:Cimicifuga simplex
  • 分類:キンポウゲ科

紅葉が始まる時期に、
薬草園では白いブラシのような花が現れます。
これはサラシナショウマの花の集まりで、
無数の小さな花から出来ています。

小さな花の1つに注目してみると、
花で目立っているのは、雄しべです。
同じくブラシ状になる「ウワミズザクラ」や
雰囲気の似た「アスチルベ」では、
花弁が目立っており、違いが見られます。

実は、薬草や山菜にも利用されてきた植物です。
生薬は升麻といい、補中益気湯のような、
有名な漢方薬の処方にも用いられています。
また、名前は「若菜を茹で、水にさらして食べた」
ことに由来しており、山菜として利用したことから
名前が付いています。

  • 場所 薬草園
  • 更新日 2012年11月2日