植物公園の今

西川園長のつぶやき その2

6/112021

6月11日

 これ,ウサギに見えますか?メキシコ原産ヒユ科のアルテルナンテラ Alternanthera ficoideaSessilis Alba’を3月3日に植え込んで作りました。若葉のとき,純白に色づきます。

  昨日,誰もいない夕方の温室で,伸びた葉を床屋さんしました。耳を交換するとネコ,クマになる優れものです。

 「これは食虫植物ですか?」と聞かれることが多いのですが虫は捕らえません。 Aristolochia gigantea ‘Marshall King’アリストロキア ギガンテア ‘マーシャルキング’です。
 ウマノスズクサ科で,花の長さは50cmほどになり,開花すると迫力があります。

 アリストロキアはギリシャ語の「aristos (最良)+ lochia(出産)」が語源。
 筒状で湾曲している形が子宮や胎児を連想させ,出産を助ける力を持つ,と考えられたそうですから,出産が近い方は花をぜひ見にいらしてくださいませ。

 筑波大学農林技術センター由来のViola hederaceaツタスミレ。学生時代から付き合っている親友のような存在。
 オーストラリア原産で,優しい日差しとやや湿った場所を好み,花の模様からパンダスミレの名前で普及してます。
 ウサギの側で満開に咲いてます。

水戸市植物公園 園長  西川 綾子